— times

今日はさむい
しかし、冬の寒さとは違い4月の朝は何か煮え切らない所がある
私は、すし詰めの電車に乗るべく家をでた。

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きっちゃった
ばっさりみごとに
足の痛みよりもショックが大きい
おもわず声をあげた
周りが同情してくれます
頼むからみないでください
あとで笑わないで下さい
今すぐ帰りたい
カッターがにくい
っていうかどうしよう
ちょっと考える
当然、現実逃避です
膝の上が後悔でいっぱいです
あとで、メールもらいました
直るといいねって
忘れよう、明日の事なんて
もういいです
/オフィスでスーツを切った時のうた

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「あのねえ、聞いてよ。このイヤホーンから諸行無常っていう声が聞こえてきたの。ロックバンドの演奏にまじって。」
「ほう。」
「男だか女だか分からないけれど、ものすごくきれいな声だったよ。人間ばなれした声だった。」
「ばかなこといをいうんじゃない。そら耳だろう。」

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煙草を挟んだ指がとても綺麗だったから、逃げ出してしまったんだと思う。

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(音をたてると実験の邪魔よ) そういうことをぼくは辿っている。
 (何も考えないで、しずかにやってごらん。そうだ。頭の中をからっぽにして)
 (・・・それでいい)
 (パパ、まわっている)
 (そこだ。そのまま・・・・)(まわっている・・・)
  ミラグロスという天使。語りべであり潤滑するオイル。
 (南へ・・・)

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観念で自身を縛り、脅迫し、攻めていって、そういった月並みな追い込み方に草臥れた。
車を走らせ、巨大な岩がごろごろ転がる空間を眺めにでかけた。あまりの巨大さの故、流れに逆らい上流へ反発するように登ると云う岩の力は、こちらを突き抜けて上昇し、上空に舞い上がったと思ったら、その空間を見上げるように見下ろしていた。

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生活をたてる。暮らしを行う。某に寄り添って細く長く続くのだ。これが自分の生だと、切迫しながら呆然としている妙な感覚に、しかし慣れるとはおかしなものだ。殊更に生きるということが、生であるとは限らない。
 歩きながら上を眺めると、此処は様々な表情を豊かに持つ空と雲があった。視線の端にある低い建造物も、いつかなくなるような儚さがある。丘に登って見渡すと、なるほど、湖の底にあるような街だ。

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