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普段

 普段、私たちは多くの人に接して生きている。それが、人生の中で相手と一言二言しか会話を交わさなかったとしても記憶に残る場合もあれば、逆に何年も一緒にいても、その内時間とともに忘れ去ってしまう場合もある。これは他者に対する人間の対応の一ケースに過ぎないのだが、興味深いのは相手に対する性格や行動をより少ない情報で判断し、それにより相手との距離を反射的に判断する点にある。それにより、この場合両者とも自分には必要のない人間と結果的に判断されたと言える。勿論その基準は個人差や後天的要因はあれど、人間が健全に生きて行く上での人と接するために必要不可欠な技術であると考える。


text by kenichi magario