— times

モノとレンズ

モノとレンズ、外見と技術、光の物質的性質とカメラの形而上学的複雑さ、これらの間にある沈黙の共犯関係を、意味やヴィジョンを介入させることなく、自由勝手に遊ばせること。なぜなら、モノのほうこそがわたしたちを見つめ、わたしたちを夢見ているのだから。世界がわたしたちのことを反映し、世界がわたしたちのことを考える。これが根本原則だ。


消滅の技法/ジャン・ボードリアール