— times

私にとっては

私にとっては人生で初めてのいいキスだった。彼女の唇はチョコレートの味がし、キスしおえると、彼女はショートパンツの尻のポケットからたたんだキャンディ・バーの包み紙を取り出して、私に手渡した。開くと中に彼女の名前と電話番号が書いてあった。その横に豚の顔が描かれていて、漫画のように口から吹き出しが出て、”わたしのことを忘れないで!”と書かれていた。


幸せの裸足の少女/D.ベニオフ