— times

静止状態を凍結させ

静止状態を凍結させ現象化させた二次元のイリュージョン(幻影)は、それまでの限りなく現実を真似る偽物という暗黙の了解自体が成熟した絵画とは全く異なった「今ここ」という現実性を帯びた一枚の平面に定着したことで、ダゲレオタイプ当初は妖術や悪夢に喩えられた。写真は、人間の網膜で捉え刻一刻と消滅していく不完全な認知対象世界に対して、徹底した完全さで一瞬を切断し、ぶっきらぼうなありのままの記録という時間的、即物的な意味で、都度新しい顕われのひとつとして多用されている。


text by tetsuya machida